ハワイの不動産購入で「ホテルコンド」を選ぶメリット・デメリットとは

物件の選び方

公開日:2020.06.15 更新日:2020.06.15

海外からの旅行客が毎年非常に多いリゾート地、ハワイでは滞在者に向けた賃貸物件の運用、別荘の売買など不動産の取り扱いが盛んです。特にワイキキなどハワイの中心部にあたる地区では、短期滞在者向けの高級宿泊物件が集中しています。

今回はそんなハワイの不動産の中でも、特に旅行客からの需要があるとされる、ホテルコンドを購入するメリットやデメリットについて紹介していきます。

ホテルコンドミニアムとは?

ホテルコンドミニアムとは、ホテルの一室のオーナーとなる不動産所有形態のことです。名称を略してホテルコンドとも呼ばれています。

このホテルコンドは、主にハイクラスのホテルが対象でオーナーになった部屋は自身で使用できるほか、ホテルに管理委託する形で他者に短期貸し(バケーションレンタル)することも可能です。オーナーがハワイに訪れた時は自身の宿泊施設として扱い、それ以外の時は貸し出して利益を得る、といった運用方法を実現できます。

基本的に内装家具は備え付けで、管理費もホテルの収入から引かれる形になります。そのため、ランニングコストについては、戸建てよりもホテルコンドのほうが高いです。

また、高級ホテルの一室を運用するとなると賃料も高くなりやすいため、利益を得るだけの需要がそこまで期待できないのではないか、と思う方もいるでしょう。

しかし、ハワイ観光オーソリティー(HTA)が発表した2018年の時点でハワイ旅行者は年間約995万人。ハワイ州政府観光局によるホテルレポートによると、2020年1月、ホテル稼働率約84%、平均客室単価は314ドル、また販売可能な客室1室あたりの収入は264ドルと、ハワイの不動産運用におけるホテルコンドの期待値は決して低くありません。

ハワイの不動産購入でホテルコンドミニアムを選ぶメリット

ホテルコンドミニアムが人気な理由として、以下のようなメリットが挙げられます。

アメニティの補充や清掃などのホテルサービスが付属している

ホテルコンドならではのメリットとして、まず紹介しておきたいのがホテル利用時と遜色ないサービスが受けられること。ホテルの運営会社がコンシェルジュサービス、アメニティや備品の補充及び清掃、レンタル運営まで一通り行ってくれるので、部屋内の管理で悩むことがありません。不動産投資初心者でも安心して運用できる要素だと言えるでしょう。

ちなみに、レンタル状況や使用経費・収益情報などは管理報告書として発行可能です。現地に足を運ばなくても現在の情報が確認できます。

短期貸しが可能

ホテルコンドは1日単位での貸し出しが可能というメリットも持ちます。分譲マンションの一室のオーナーとなるコンドミニアムでは、地区ごとの規則にもよりますが30~180日以上の賃貸契約を結ばなければ貸し出しできなくなっているため、短期宿泊客の需要はホテルコンドに流れやすいです。

また、コンドミニアムは家賃の滞納などが時に悩みの種となりますが、ホテルコンドではホテル利用時と同様の支払い手順を踏むので、レンタルに出しても支払いが滞ることがありません。

ホテルブランド力による集客や資産価値の高さが期待できる

ホテルコンドの魅力としては、運営ホテルのブランド力やネームバリューによる集客力や資産価値への期待も挙げられるでしょう。

ホテルコンドおよびコンドミニアムはハワイにおいて不動産投資しやすい形態ですが、その分競合相手も多いです。しかし、ホテルコンドの場合、一流ホテルの一室を運用することも可能なので、優雅なリゾート生活を楽しみたい旅行者や滞在者のニーズを安定して獲得しやすい傾向にあります。

また、ホテルコンドのブランド力は不動産購入だけなく売却時にも働くのがポイントです。ゾーニングによって土地の利用制限が行われているハワイでも、自己利用・キャピタルゲイン・インカムゲインを可能とし、不動産で勝負しやすいポテンシャルを秘めています。

ハワイの不動産購入でホテルコンドミニアムを選ぶデメリット

ホテルコンドはお伝えしたように運用時のメリットが多数存在するため、米国の富裕層を中心に多くの投資家達が力を入れています。ただし、そうした良い点がある一方で次のようなデメリットも存在するので注意してください。

ホテル側の方針で内装などを変更できないことが多い

ホテルコンドの運用では、基本的にホテル全体としてのクオリティを保つことが大前提となります。その関係からオーナーであっても、内装の変更や修繕の取り決めなどに関われないのが一般的です。また、ホテル側から改善を要望される事柄があるならば応じなくてはいけません。

戸建てやコンドミニアムならば部屋の内装を自由に変更できたりするので、好みが分かれるポイントだと言えるでしょう。

オーナーであっても利用時はホテル側の規則を守る必要がある

ホテルコンドを使用する際は、通常のホテル利用と同様の手続きを行います。これはオーナーであっても変わりなく、殆どの場合チェックイン・チェックアウトや事前予約をしなければ宿泊ができません。また、繁忙期など混雑している期間では、部屋の所有権を保有していたとしても利用できない可能性があります。

もちろん、動物の立ち入りを禁止しているホテルではペットの持ち込みもできません。宿泊日数の上限が決まっているケースもあるので、ホテルコンド購入前にはホテル利用時の規則や宿泊上限などを確認しておくことが大切です。

オーナーの所有物を保管しづらい

ホテルコンドでは、基本的に所有物を部屋に保管することができません。所有物を置きたいのならば所有者専用の保管エリアがある物件を選択するか、貸し倉庫などの利用を考える必要があります。

固定資産税など運用に掛かる維持費が高い

固定資産税に関して高い税率が設定されていることも、ホテルコンド購入におけるデメリットと言えるでしょう。ホテルの稼動率が低い場合は、固定資産税、ホテル運営費、管理費、保険料といった各維持費が収入よりも上回ってしまう可能性が高いです。

土地の所有権が付属する物件も存在しますが、維持費を考慮した運用が求められる関係で所有物件としての実感を持ちにくいかもしれません。

まとめ

以上、ハワイの不動産購入でホテルコンドを選ぶ際のメリット・デメリットについてお伝えしました。ホテルコンドは、ホテル一室のオーナーとなるタイプの不動産所有権です。部屋を利用する際にホテルのサービスを受けたり、部屋の管理を委託できるのが強みで、コンドミニアムよりも短期間での貸し出しが可能になっています。

ホテルコンドのデメリットとしては、管理費や固定資産税といった維持費の高さ、ホテル側都合による制限などが挙げられます。ただ、その分戸建てやコンドミニアムよりもブランド力での勝負がしやすいので、不動産投資初心者でも堅実な運用が行えるでしょう。

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