ハワイ不動産を初めてでも失敗しない購入方法

購入方法・プロセス

公開日:2020.06.15 更新日:2020.06.15

ハワイの不動産を初めて購入するとなったときは、誰しも緊張するのではないでしょうか。海外で不動産を購入したことがある方であれば別ですが、ほとんどの場合はハワイで購入するのが初めてという方のほうが多いでしょう。

日本国内で不動産を購入する場合でも、さまざまな手続きがあって不慣れな人は戸惑ってしまうことも多いと思います。海外での不動産購入となればなおさらでしょう。

そこで、この記事では、ハワイの不動産を初めて購入する際でも失敗してしまわないように、購入の流れや注意すべき点について見ていきます。

ハワイでの不動産購入の流れ・プロセス

初めてハワイで不動産を購入する方は、どこから手をつけたらいいか分からないでしょう。手続きの流れは、基本的に以下のように進んでいきますので、流れを覚えておくことが重要です。

自分が希望する物件を探すのにどのくらい時間を割くかは人それぞれだと思いますが、欲しい物件が見つかって、購入の申込みをしてから登記が完了するまでには、一月半程度の日数がかかることがほとんどです。

手続きも多く意外と時間がかかりますので、ひとつひとつ着実に進めていくとよいでしょう。

1.エージェントを選定する

つづいて、ハワイで不動産を購入するときに最も重要とも言えるのが、エージェント(不動産会社)を選び。ハワイの物件はすべてMLSというシステムで一元管理されていて、どこのエージェントでもすべての物件を取り扱うことが可能になっています。

日本では不動産会社ごとに物件を抱えていますので、その不動産会社が取り扱っている物件の質や量で不動産会社を決めることが多いでしょう。

ハワイではどのエージェントもすべての物件を取り扱うことができるため、エージェントを決めるポイントは、そのエリアの不動産の特徴をよく知っているかどうかという点になります。物件のよいところだけでなく、デメリットも伝えてくれるようなエージェントは信用できると言ってよいでしょう。

エージェント選びは、分析力や対応力を含めてその人を信頼できるかどうかという点にかかってきます。この人に頼みたいというエージェントに出会えるかが、ハワイでの不動産購入の成否を決めるとも言えるでしょう。

2.(ローンを組む場合)ローンオフィサーの審査を受ける

ハワイで不動産購入をする際に、ハワイの銀行でローンを組むのであれば、ローンオフィサーの審査を受ける必要があります。

ローンオフィサーは、購入希望者から出された資料をもとに、どの銀行からいくらぐらいローンを借りられそうか診断して証明書を発行してくれます。この証明書は、売り手にオファー(申込)をするときに、ローンに関する証明として提出することになります。

※この段階で審査を受けて用意ができきていると良いですが、「5.購入申し込み(オファー)をする」の後でも問題ありません。

3.希望に合う不動産を探す

つぎに、具体的な希望に合わせて購入する不動産を探します。購入する不動産の種類とその利用目的によって、購入する不動産も変わってきます。

不動産投資がメインで、家賃収入やキャピタルゲインを目的にするのであれば、立地がよくて宿泊客が多いホテルコンドなどがよいでしょう。

また、年に数回程度利用する別荘として購入するのであれば、コンドミニアムやホテルコンドなどが候補に挙がります。リタイア後に居住する目的で購入するのであれば、観光地から少し離れた場所の一軒家やコンドミニアムなどを検討してもよいでしょう。

購入する物件の種類が決まったら、希望するエリアや間取り、コンドミニアムであれば共有設備や共益費など、細かく希望に合う条件の物件を探していきます。あとは、自分の予算にあわせて、希望の条件により近い物件を選びましょう。

不動産形態や慣習も日本とは異なりますので、現地に詳しいエージェントとよく相談しながら、物件を探すようにするとよいでしょう。

4.内覧する

通りが一本違うだけでも街の雰囲気ががらりと変わるのがハワイの特徴です。購入を検討している場合は、周辺の環境も含めて、物件を内覧することが重要になります。

通常物件を内覧するときには予約が必要になりますが、「オープンハウス」といって水曜日や日曜日のある時間帯だけ誰でも見学できるようになっている物件もあります。

ホテルコンドの場合は、宿泊客がいる場合は内覧することができません。ハイシーズンはまったく内覧できない場合もありますので、できればオフシーズンをおすすめします。

5.購入申し込み(オファー)をする

気に入った物件がみつかったら、自分のエージェントを通して、売主側のエージェントに購入の意思と購入希望の金額をオファーします。

その際「売買契約書(Purchase Contract)」と言われる書類に、購入希望価格、支払方法などの条件を記入し、手付金は契約締結(売買合意)後の数日後に入金します。この手付金は、売買が合意に至らなければ返金されますので安心してください。

6.売り主からの回答を待つ

売主側からは数日以内に、次のいずれかの回答が返ってきます。

  • アクセプト……受託=売買契約成立
  • リジェクト……拒否
  • カウンターオファー……条件変更の申し出

回答がカウンターオファーだった場合は、買主はその条件に対して、同様にアクセプト、リジェクト、カウンターオファーのいずれかの回答をし、折り合いがつけば契約を結びます。

7.エスクローの開設

買主と売主が合意したところで、エスクローが開設されます。エスクローとは売主と買主の間で、公平な取引を仲介する会社のことです。取引開始から支払い完了、移転登記までを中立な立場で監視し、お金や書類のやり取りは、基本的にエスクローが取り仕切ることになります。

このエスクローにかかる費用は取引価格の1〜2%で、売買双方が折半することになります。

8.手付金を支払う

手付金を支払います。ここで支払う手付金は、通常購入価格の1%程度です。

9.物件の権利調査を行う

エスクロー会社は、所有権や抵当権、未払税金など、解決しなければならない問題がないかなど、売却物件の権利について調査します。

この物件調査は、買うべき物件かどうかを見極める、重要なプロセスとなります。物件に不満を持った場合は、この時点で契約をキャンセルすることもできます。

売主は、物件の過去の欠陥や修理箇所、現在の状態などについて、開示報告書にそって正直に回答するよう義務づけられています。買主は売主から出てくる開示報告書や調査事項に不備がないか、最終的に確認を行います。

10.中間金を支払う

中間金を支払います。合意した額(数千ドル~購入価格の10%くらいまで)を支払います。

11.(ローンを組む場合)ローンの承認を受ける

ローンを組んで購入する場合、ローンの承認が必要となります。 契約書に「ローンの借入れ証明を得ることができたら購入します」と記載しておけば、ローンが下りなかった場合は買い手はペナルティなどなくキャンセルが可能です。経費以外の手付金は返済されます。

12.権利書を作成する

エスクロー会社の弁護士が権利移転に関する書類を作成します。これが買主の権利書(Deed)になります。

13.公証手続きを行う

アメリカには日本のように印鑑証明書などの公的な書類がないため、資格を有した公証人の前で公証手続きが必要です。引き渡しの3日間前までに登記書類に署名・公証手続きを行います。日本国内で行う場合はアメリカ大使館または公証役場で行います。

14.諸経費の精算や、残金の支払いをする

買主は登記予定日の3~7日前までに手付金を除いた残金をエスクロー会社に支払います。調査にかかった費用や、エスクローに支払う手数料、そのほかにも固定資産税や家賃収入なども日割り計算されて、最終的な経費の精算が行われます。

15.登記完了

エスクロー会社にすべての書類や代金が届いたら、登記が行われます。その後、買主が支払った購入金額から必要経費や手数料を引いた金額が、売主に代金として支払われます。

買主は権利書のコピーを受け取り、これで購入が完了することになります。

ハワイでの不動産投資で注意すべき点

ハワイで不動産投資を考えている場合、どこに注意したらよいのでしょうか。初めてハワイで不動産投資をする方にとって、とくに気をつけた方がよい点を紹介します。

投資利回りは低い

ハワイの物件の価格は高額なものが多いため、賃貸で運用したとしても利回りは低くなりがちですので、インカムゲイン(毎月の家賃収入)を狙った投資には不向きといえるでしょう。

物件がすぐ売れてしまう

ハワイの不動産には、世界中から注目が集まっています。そのため優良な物件はすぐに売れてしまいます。価格交渉をしているうちに他に流れてしまうこともありますから、スピーディーな対応が必要です。

銀行ローンに関する問題

ハワイの銀行でローンを組む場合は、頭金が最低でも50%程必要になります。また審査も時間がかかります。日本語の窓口はありますが、書類はすべて英語のため、専門のエージェントなどのサポートが必要な場合もあります。

まとめ

ハワイで初めて不動産購入をしようと考えている場合、日本との違いに戸惑う方も多いと思います。また、英語で手続きをしなければならない場面も多いために、手間と時間がかかります。

ハワイで不動産を購入しようと考えているのであれば、まずは信頼できるエージェントを探すのが重要です。日本とは手続きも違いますので、スムーズに購入を進めたいのであれば、分析力だけでなく対応力の高いエージェントに依頼することが、購入への近道になることでしょう。

日本とはさまざまな違いがありますので、ハワイでの不動産購入を考えている方は、ここにある流れや注意点を頭に入れおくことをおすすめします。

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