ハワイで不動産を購入したときに必要な保険とは?

購入後の手続き・必要事項

公開日:2020.06.15 更新日:2020.06.15

日本でも住宅を購入したときには火災保険や地震保険などの保険に入ることが多いと思います。

ハワイで不動産を購入する場合も住宅に関する保険があり、ローンで不動産を購入しようとする場合は金融会社から住宅保険の加入が融資の条件となっていることもあります。

また、アメリカは訴訟大国です。ハワイで不動産を購入するのであれば、あらぬことで訴えられることも考慮して、保険に加入したほうが良いでしょう。

ハワイで不動産を購入したときに加入が必要となる保険の種類について詳しく見ていきます。

住宅保険の種類について

アメリカで一般的な住宅に対応する保険は次の3つです。

  1. 一戸建や持ち家などが対象となる保険
  2. アパートなどの賃貸物件が対象となる保険
  3. コンドミニアムやタウンハウスなどが対象となる保険

(1)一戸建や持ち家などが対象となる保険

一戸建て住宅が対象となる典型的な住宅保険です。基本的に所有資産、建物、対人・物損保証の3つが対象となります。

所有する戸建ての住宅が、水漏れや自然災害、火事、盗難などの被害に遭ったときに、不動産の買い換えや家の建て替えなどの費用が補償されます。

しかし、地震やハリケーン、水害などによる被害については、この保険では補償されません。契約時に適用範囲が記載されていますので確認するよう注意してください。

(2)アパートなどの賃貸物件が対象となる保険

アパートなどの賃貸物件が対象となる保険で、おもに賃貸で住居を借りている人のための保険です。保証の対象となるのは、所有資産や対人・物損保証です。

所有物については対象となる物の詳細や価値を記したカタログを作成することで、盗難に遭ったときなどに買い替えにかかる費用が補償されます。

対人・物損保証は、たとえば水漏れなどで下の階の部屋などにも被害をおよぼしたときの損害賠償にかかる費用が補償されます。

(3)コンドミニアムやタウンハウスなどが対象となる保険

コンドミニアムやタウンハウスなどが対象となる住宅保険です。基本的には、所有物や壁、床、天井などに損害が生じたときにその被害を補償する保険です。

なおこの保険の場合の対人補償は、他者に損害を与えた場合にのみ補償される保険ですので注意が必要です。

補償の内容について

アメリカの保険の保証内容は細かく分かれています。表記された内容によって保証される内容が異なるので、事前に詳しく知っておいた方がよいでしょう。ここでは、主な保証内容について説明をしていきたいと思います。

・Coverage A

建物が保証の対象となる保険です。火災や自然災害による被害を補償してくれる保険ですが、地震やハリケーン、水害などが含まれていない点には注意してください。

Coverage Aが保証する対象は、カーペットやタイルといった壁材や床材などや、バスタブやキッチンキャビネットなどのユニットとして作り付けられたものが中心です。補償限度額は希望によって選択が可能で、補償限度額により保険料も変わってきます。

・Coverage B

ガレージや物置小屋など、住居の付属的な建物が保証の対象となる保険です。

・Coverage C

個人の所有物(家財など)に対する保険で、家具調度品や家電、その他の備品などが保証の対象です。たとえば、ベッドやソファー、テーブルなどに損害が生じたときに補償を受けることができます。

・Coverage D

保険の対象となる住宅が、火事や浸水などで使用できなくなったときに、一時的に住む家の費用が補償されます。賃貸の場合は、上記のような被害で家賃収入が減少した場合にも収入の補填を受けることができます。

・Coverage E

住宅のオーナー向けの賠償責任保険です。広範な範囲の賠償責任の保証を受けることができます。たとえば、アメリカは訴訟社会ですのでいつ訴えられるか分かりません。この保険に入っていることで住宅とは直接関係ない訴訟についても補償を受けることができます。

この保険は、訴訟の多いアメリカでは万一に備えるために大切な保険といえます。家の玄関で誰かに怪我をさせてしまった場合や、家の前の階段で誰かが転んでしまった場合など、被保険者や家族が与えた医療費以外の賠償責任について幅広く補償が適用されます。

・Coverage F

少額の医療費を補償してくれる保険です。第三者が住宅内で怪我をした場合や食中毒などの病気にかかった場合の医療費を補償してくれます。

ハリケーンに関する保険

基本的にハリケーンによる被害は保険の基本プランには含まれていません。コンドミニアムのオーナーの多くはハリケーン特約をつけていないことが多いのですが、とにかく安心したいという方はこうした保険にも入っておくと良いでしょう。

ハリケーンにより所有する物件の窓が割れてしまい、家具や床が損害を受けた場合、ハリケーン特約をつけていない限り動産や居住施設の補償は受けられません。オアフ島には、ハリケーンがたまにやってきますので、海抜の低いワイキキ周辺エリアなどは、浸水などのリスクがあることも覚えておくと良いでしょう。

地震に関する保険

一般的な保険では地震による被害は補償されませんが、別途特約を付けることはできます。ただし、オアフ島ではコンドミニアムのオーナーが地震保険に加入することはあまりないようです。

訴訟大国のアメリカ。ハワイでも保険は重要

ご存じの方も多いと思いますが、アメリカは訴訟大国です。日本の常識では考えられないようなことで訴えられることも多いのが実情です。ハワイで不動産を購入し、自分が住む住宅用として利用する場合でも、第三者が家の中で怪我をしたり家の外の段差で転んだりしただけでも訴えられてしまうこともあります。

また購入した物件を賃貸で貸し出していたとしても、水漏れなどで周りの居住者に被害を与えてしまったりするとオーナーの責任で改修しなければならなくなることもあります。

火事や自然災害などによる被害の補償を受けるという意味でも、保険に入ることは重要です。ハワイで不動産を購入するのであれば、保険の種類や内容をよく理解したうえで必要な保険に加入することをおすすめします。

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